マイツールで経営データを分析する際、「合計」と「平均」を出すことは、必須です
「OPQR分析」でも平均値のデータをプロットすることで、情報としての価値と精度が格段に違ってきます
バラつきのあるデータをひとつのデータにまとめる それを「代表値」といいます
データの標準的な値を知る代表値で最もポピュラーなのが「平均値」です
「平均」にも様々な種類があります
1.算術平均
2.荷重平均
3.幾何平均
4.自乗相加平均
合計をデータの個数で割るのを1.算術平均と言います
ですが、算術平均は単純に合計をデータ個数で割っただけなのでデータとしては
物足りません
対象のデータの散らばりが激しければ、その代表値は真実を表しているとは言えないからです
例えばある商品がキャンペーンやセールの影響で大量に売れたとします
ある特殊要因で一時的に増えたQとそのほかのQと等価値(同条件)として単純に算術平均したデータよりも、その要因(セール)を勘案した2.荷重平均で出すデータのほうが信頼がおけるのは当然です
(このデータは年間の発注計画や生産計画の貴重な目安になります)
平均値を求めるときも、対象の範囲内でデータがどう集まり、どういう性質をもっているのかに注意を払わないといけません
そこで登場するのが「標準偏差」です
「標準偏差」とは平均値からのバラつき具合を示す数値のことです
平均から飛び抜けて離れたデータも標準偏差を使うことで、そのバラつきを均す(ならす)
ことができます
平均値を知り、さらに標準偏差でバラつきを勘案することでデータの実態がより明確に見えてきます
たとえば新商品を1000円で売りたい
そこで競合商品のPを調べる
平均は1000円 標準偏差を見ると100円である
つまり実際には900円から1100円で販売されていることになる
とすれば偏差の範囲内の最高値1100円をつけても客はそれほど高いとは思わない
もしこれが偏差50円ならば、1100円は高すぎるPとなってQは出ない
他の競合商品は950円から1050円で販売されているからです
逆にQを大量に捌きたければ偏差より少しだけ低いPにすれば良いわけです
標準偏差の値付けへの利用方法は
1.偏差の範囲内での最高Pと最低Pを知ること
2.その範囲内で最大のMQを得るであろう最適PとQを求める
標準偏差を知ることで値付けや注文数への応用ができます
「最大値、最小値、平均値を抑えたうえで、標準偏差を出す」
データ(数字)に隠された意味を知ること
数字に強くなるということはそういうことです
KKDに科学(数学)を付加してライバルに差をつける
自分の意思決定(読み)に自信が出て来ます
〈初出日 2016.0503〉