PDCAサイクルは、マネジメント(経営計画)を推進するうえで大切な要素です。

すなわち
計画や仮説(Plan)を立ててそれを実行(Do)して振り返り(Check)をして改善、修正(Action)をする。

その改善や修正を次の計画(Plan)に活かす。  これがPDCAサイクルです。

ところがこんなにも人口に膾炙されているにもかかわらず、うまくそれを回すことができないで苦労している会社が少なくないのです。
というか、ほとんどの部署や部門がその重要性を認識しているにも関わらずあまり実践できていません。

一体何故なんでしょうか?

それは問題が起きれば、あるいは問題と認識したらすぐに仮説や計画立案をするからです。(すぐやる後で直すはここでは使ってはいけません)

また、そのような仮説や計画は過去の経験や勘や直感から立てられることがほとんどなのです。

教科書に書かれているように、「まず仮説(計画)を立てて、それを検証せよ」は正しくもありそうでもないとも云えます。

少し前では手元に仮説を組み立てるデータも少なく、データを集めるための調査コストもかかり、やたらめったらデータを集めることは頭の良い方法ではありませんでした。

なので過去の経験や自分のセンスで仮説を考えるとか、経験をもとに仮説をヒアリングするという行き当たりばったりの方法でしか立てられませんでした。
 
まさにKKD経営(勘・経験・度胸)だったのです。

しかし今はデータ分析の定石とも言える「リサーチデザイン」というフレームワークが使える時代になりました。

リサーチデザインとは経験や勘に頼るよりも、正確かつ迅速に正しい意思決定を行うためのスキル(定石)なのです。

データ分析には定石があります。

リサーチデザインとは、研究者が蓄積してきた専門知識の体系です。

科学的な分析を行うにはどう課題を設定し、どうデータを集めてどう整理し、どういう手法を使って考察するのかというノウハウです。

わたしたちは学者のように普遍的真理を発見する必要はありません。

ビジネスという限られた範囲の中での真実を発見するために
このリサーチデザインを使うのです。

すると「事前には想像もしなかったビジネスのヒントや発見」「直感や勘に反する真実」を得ることになるのです。

このスキルを身に付けて、初めてマイツールをはじめとするBIツール、統計ソフトも輝きを放ちます。

「データはあるのだけれど、どこからどう手をつけていいのかわからない」

先入観や先に仮説を立てることをやめてデータに真摯に向き合うことで初めて「真実の声」を知る糸口(仮説)が見いだせるかも知れません。

「段取り八分 仕事二分」といいます。

分析計画の設計を決めてから、データの収集、分析、結論を出す。 ここまでできて初めてPlanに入るのです。

この道程が分析の成否を分けるといっても過言ではありません。  つまり段取りが成否の8割を締めます。

あとは計画を立ててその通りに粛々とやるだけなのです。(仕事二分)

最後に、意思決定の方法とその結果の領域は以下の4つです。

1.正しいやり方と良い結果(当然の成功)
2.正しいやり方と悪い結果(不運)
3.間違ったやり方と良い結果(まぐれ)
4.間違ったやり方と悪い結果(当然の失敗)

リサーチデザインを駆使して
「当然の成功」の確度を高めていきましょう。

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〈初出日2024.0808〉