MGの4期と5期の合間には、ビシネスパワー分析が入ります(略してビジパー)
時間の都合で割愛されがちですが、社内MGではできるだけやるようにしています
社員は普段、自分と他人を「客観的に評価する」という機会をあまり持たないので、ビジパーは有益な時間と勉強になります
評価する10項目は3つのスキル評価に分かれており、3つの評価を見ることでその人の経営に対する総合的な評価(すなわち経営力)がされます
1. 3つのスキルのひとつ目は大局観・戦略眼です
MGの大きな目的のひとつは「全体を見る目・先を見る目・足元を見る目」の涵養です
それは先見力やバランス力・判断力などで評価します
また戦略チップの項目は、他社との「差別化」を図ることができたか?の指標となります
2. 2つ目は作業をきちんと処理することができるテクニカルスキル、すなわち計数力に表れます
「早い」ということは分かっているということと同義語です
3. 3番目のヒューマンスキルは「互恵力」です
互恵とはMGを通して、お互いが向上しあう意識や行動のことです
ゲームへの姿勢を見たり、その人のトータルな人間的評価を見ることができます
またデータを見る目を養います
データベースを利用する意識、方法を学びます
評価には3つのデータを使います
1.2枚のグラフ(チャート2とチャート3)
2.4期終了時の会社盤
3.2期~4期までのMGファイル(過去のデータ)
データを分析することで、より客観的で科学的な判断基準はどういうことなのかを学びます
この項目は相対的評価なのか? あるいは絶対的な評価を用いるのか?
その訓練は明日からの業務の意思決定にも活かされてきます
最後のねらいは、「耳学問」です
自分は自分をどう見るか記入し、他人は自分をどう見るかに謙虚に耳を傾ける
自分では思っても見なかったことに、他人の意見で気付かされます
やってみて驚くのは「ビジネスパワー分析」のスコアの順位は、ゲームでの「自己資本額」のそれにおおむね一致することです
「自己資本額」はその人のコンセプチュアルスキル(経営力)に相関するみたいです
気心の知れたメンバーとやり合うので、遠慮がなく、笑い声が絶えません
いつもとは違った部署のメンバーから評価を受ける、評価を味わう
Plan-Do-Seeの「See」の部分、みなで味わうことが大切なんです
それを次の第5期に活かしてもらう
衆目評価と自己評価の違いが大きいということは
人は自分を過小評価するものなのか
あるいは自分は思っているよりも、他人は違うところを見ているのか
データを見る 見て考える
科学的な思考能力と一緒に、MGが重要視するヒューマンスキルをも垣間見ることができる
それがビジネスパワー分析です
本当に良くできたカリキュラムなので、評価項目を自社のオリジナルに工夫して独自のビジパーをやる企業もあるくらいです
〈初出日 2017.1022〉