「会計を図形で見る」の第2段です。
前回で紹介した「お風呂」の概念を
数式で表したものが会計恒等式です。
「前期繰越+当期インー当期アウト=次期繰越」
この関係式は、
貨幣(お金)だけではなく、物量や時間にもこの概念を使えるところに最大の特徴があります。
会計公準のひとつに「貨幣的評価の公準」があります。
貨幣的評価の公準とは、会計の記録・測定・伝達の全てを貨幣数値という測定尺度を用いて行いましょうということです。
日本の企業なら円になります。
しかし、西先生が考案したMQ会計は、QとHの概念、すなわち数量や時間軸を会計へ導入することに成功しました。
これは、会計の進化・イノベーションと云ってもいいかも知れません。
この概念を図形にすると、違い棚になります。
この概念は貨幣以外でも、人数でも使えますし、およそ質量のあるものなら何にでも応用が可能です。
会計とは、こう定義されています。
情報の利用者が、意思決定を行うにあたって、事情に精通した上でそれ(意思決定)が出来るように
「経済的情報を識別し、測定し、伝達する」プロセス・システムである。
(アメリカ会計学会(AAA)の定義より)
ならば、人や無形資産、知的財産やのれん代・ブランドイメージなども、公平に数値化・評価できる仕組みが必要となってきます。
また、そのような評価や取り組みも現在必要になってきています。
まとめ
話が脱線しましたが、まとめると
1年間で得た利益を利害関係者に報告するのが「会計」(Accounting)で、帳簿に取引を記録するのが「簿記」(Book keeping)
です。
取引を記録する時にその性質の応じて、フローとストックに分け、それぞれの残り(残高)を整理したものが、B/SとP/Lに収斂されていく。
その技術が簿記で、それを説明することを会計と云います。
その説明は違い棚の図形によって、見事にわかり易くなります。
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〈初出日2018.0507〉