MG研修では値決めの重要性を嫌というほど、肌身で感じます
さらには利益感度分析の講義でPアップの大切さや値引きの恐ろしさを学びます
そうは云っても周辺のライバル店はあんなにPを下げている。。
対抗上、際限のないPダウン合戦に参入して、体力を消耗して行っても良いのだろうか?
という不安や恐怖もつねに頭から離れません
しかし、すこし考えて欲しいのは単純に「単品のPをただ上げるだけ」では、すこぶる危険だということです
およそ物販や飲食に関わる業態において、PとQの関係を予測、あるいは決定することは細心の注意が必要だからです
1.Pアップに固執するあまり、既存のQをあらかた失うという危険があるということです
それを避けるには
商品ミックスでの客単価のアップ(単体のPアップではなく)
販売ミックスでの粗利率のアップ
この両立をめざすべきです
ライバル店との対抗上、Pダウンをしないといけない商品もあるでしょう
それは、やむ終えません だってよそと同じ型番商品を提供しているのですから
そうでないところでPアップできないのか?
つまり組み合わせを工夫したり、セット販売を提案するといったことです
それが結果としてのΣMQアップになればいいのです
そう考えると施策は無限になります
2.Pアップするまえには、必ずFのアップが不可欠であるということです
この順序を間違えると、Qは激減します
MGをやって
某レストランチェーンは明らかに変貌しました
Fアップで店舗を改装
教育チップで従業員の接客好感度アップと時給のアップ
Vアップで食材・料理の味のアップ
もちろんPもそれなりにアップしました
しかし顧客満足度は、明らかにそれ以上に上昇、ぼくの最近のお気に入りです
確かにサイゼリヤは安い
でもただ「安い」だけなのではないのです
サイゼリヤが支持されるのは、Pのわりにいま述べたようなベネフィットが優れているからです
安いわりには、様々なパフォーマンスが高いので
結果として、お客の満足度は悪くはない
「このPでこのパフォーマンスなら、悪くはないな」と思うのです
「安かろう不味かろう(悪かろう)」では、同じ穴のムジナであることに
すぐに客は気付きます
優先順位は接客と店の雰囲気・料理の味が来て、そしてPです
そのためにMQ会計の要素法がある(を使う)ということだろうと思います
〈初出日 2017.0601〉